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 このお正月休み。何かいい掘り出し物でもないかと、とあるリサイクルショップに私は行った。その店の駐車場での話。

 白線の内側にきちんとクルマを停められているかと確認している私に、三十代くらいの男性が声をかけてきた。

 話を聞くと、倒産した取引先の商品を今日、回収し、自分の会社に戻る前に少しでもお金にするため、商品を買って欲しいとのこと。

 「大将に買ってもらえると、こっちも助かるんですよ」

 どういうわけか、男性は私のことを「大将」などと呼んでくる。ただ、若干、距離が近い。さらに男性は大柄なので、自然と私は見下ろされるような感じになっている。少しばかりの威圧感を受けながら、男性が乗ってきたトヨタのクラウンまで私は一緒に歩いていく。

 助手席のドアを開け、座るように勧められたが、私は中に入ることなく、ドアを開けたまま、商品を見せてもらう。

 男性が後部座席から取り出してきたのはブランド品の財布やベルト。新品で状態はいい。

 しかし、私はブランド品について、全くといっていいほど知識を持っていない。男性が見せてくれた財布がどれほどの価値があるのか、さっぱりわからない。経済的に余裕があるわけでもないし、よくわからないものを簡単に買うわけにはいかない。

 私が力になれないことを伝えると、あっさりと男性は引き下がり、別のお客さんを探しに駐車場から出て行った。

 はたして、あのあと、回収してきた商品が売れて、男性はいいお正月を過ごしているのだろうか。


 追記 

 年末ジャンボ宝くじ、またも300円しか当たらなかった。地道に働けということだろうか。