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 基本的に、私は善人でありたいと思っている。

 しかし、この世の中、100パーセントの善人など存在しないだろう。誰しも、善人的仮面の下には悪魔的一面を潜ませている。

 若かりし頃、友人たちと飲みに出かけた夜。いい感じに酔っ払った友人に、あちこちのお店で、あれこれと耳元でささやき、いろいろとお金を使わせたことが何度もある。

 冷静に考えてみれば、不要不急なものが多かっただろう。今にして思えば、友人たちに浪費をさせてしまったのではないかと反省している。

 たぶん、お金を使うという行為は楽しいことではないかと思う。

 一方で、大多数の人間にとって、自分が使うことのできるお金には限度がある。

 自分の代わりに、他者にお金を使わせることによって、一種の快楽を得ているのではないか。

 悪魔というのは快楽を求めるもの。私の中の悪魔がその欲求を実現しようと動いていたのだろう。

 しかし、年をとるにつれ、私の中の悪魔の存在感は薄れてきている。

 近くにいる誰かが無駄遣いをしようとしたら、それをあおるのではなく、たしなめることが多くなってきた。

 子育て、老後と将来にわたって、お金がかかることは多い。少しでも、無駄遣いを減らすことが、その人間にとって、有益になるのは間違いない。

 反面、無駄遣いや浪費も経済に貢献しているのも事実である。はたして、それらが全てなくなってしまったら、どれだけの経済損失があるのだろうか。

 ひょっとしたら、悪魔のささやきによる消費行動も、この世界を維持していくために必要不可欠なことなのかもしれない。

 善人がいて、悪魔がいて、今日も世界は回っている。
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