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 甘い口づけ。甘い思い出。甘い人生。

 ときとして、人には甘さが付いて回る。その甘さを甘さとして感受しながら、人は春、夏、秋、冬と、それぞれの季節を駆け抜けていく。

 さて、今はすさまじい夏である。夏といえば、かき氷、すいか、麦茶などの冷たいものが思い浮かんでくる。

 冷たいものを食べ、飲んで、火照った身体をクールダウンさせる。お腹には良くないかもしれないが、夏の身体とこころが、それらを欲してしまう。

 麦茶と並んで、私の中では、夏のもう一つの定番飲料がある。

 それはカルピスである。麦茶のさっぱり感もいいが、毎度毎度では、あきてしまうので、そのときに、あの甘さは重宝する。

 グラスに氷を入れ、カルピスを注ぎ、水で程よい甘さに味を整える。からんからんと軽やかな音を立て、渇いた喉へと注ぎ込む。まさに夏のしあわせなひとときである。

 小さい頃、母につくってもらったカルピスは健康を考慮していたのか、やや薄めの味だった。けれど、いい大人になった現在の私はちょっと濃い目の甘さを自分で調整し、飲んでいる。

 大人になれば、甘い甘いカルピスを飲める自由を手に入れることができる(もちろん自己責任を伴うけれど)。

 大人になって、自由を手に入れられるのはカルピスのような飲み物だけではない。

 たとえば自分の人生において、甘いものを食べたときのようなしあわせを感じるのも、努力なり、あるいは選び取った出会いによって、自分次第で調整できる部分もあるのではないか。

 確かに人生は甘くはない。それでも甘くできる余地はどこかにあるはずだと私は思う。

 甘さを加減して、生きていく。たぶん、それは自分の人生をつくっていく上で、大きな助けになるのではないだろうか。

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